2015年12月30日水曜日

今年も1年間お疲れ様でした

京都市立病院 手術室の1年間も無事終了いたしました
カレンダー的には28日が仕事納め&忘年会でありましたが、
冬休みに手術を希望される患者さんも多くおり
29日も人数を減らしながら手術室はオープンしておりました


12月は病院庭園もライトアップするという粋な演出もあり
入院されている皆様も、近隣のロームほどではありませんが
楽しめたのではないでしょうか


12月からは病院送迎バスの運行がはじまりました
西院駅、丹波口駅を巡回しております
ご利用の際は病院HPから停留場所をご確認お願いいたします

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12月のおみや


博多のおみやげ「チョコぱいおう」
博多のあまおう使用のイチゴちょこぱい
おいしかったです


こちらは産休に入るM.Drからのご挨拶
昨年専攻医でこられてから2度目の産休に
喜ばしい限りです

2015年12月25日金曜日

12月の症例カンファレンス


12月は日程的な問題で症例カンファレンスは1回だけでした


呼吸機能の悪化した患者さんの
そけいヘルニア手術の麻酔管理についてです


呼吸機能が悪い患者さんに全身麻酔を行うと
人工呼吸の影響により状態が呼吸状態が悪化し
人工呼吸が離脱困難となる可能性があります
ですので、できれば下半身麻酔(脊髄くも膜下麻酔)で行いたいのですが、
症例によってそちらも不適当な場合があり・・・といった症例でした


神経ブロックと、術野での局所麻酔で+全身麻酔(人工呼吸を必要としない程度の)
で左、右と2回の手術をどのように管理したかを
具体的に話していただきました

人工呼吸を必要としない程度の麻酔・・・MACと業界では呼んでおります
Monitored Anesthesia Care
バシっときまれば患者さんにとってたいへん楽な麻酔方法なのですが
我々麻酔科医としては、いつ呼吸が止まるか/いつ目が覚めて興奮状態になるか
いつも冷や冷やしながら見守っております

2015年12月9日水曜日

11月のM&Mカンファレンス

11月の最後の症例カンファレンスは
ICUからで


くも膜下出血により
お看取りとなった症例の検討会でした

当院に運ばれてきた時点で、
本人の意志の確認がとれない
といった症例について、


医療者として心得ておかねばならないことなど
話していただきました




2015年12月8日火曜日

スポットオン製品説明会


先日は勉強会をお休みして、
業者説明会がありました


この秋から新規に導入された
「3M スポットオン深部温モニタリングシステム」
の説明です


麻酔中に体温を測定することは非常に重要で、
麻酔薬の副作用で異常な高体温になっていないか?
手術創の影響で低体温になって感染が増えないか?
といったことを心配しながら麻酔をしています


従来から直腸温、食道温を測定してはおりますが、
深部温としてはやや不正確であったり、
術野によっては測定が不適当であったりするので、
頭部の深部温を測定するために導入しました


おでこには、他にもBISモニターや酸素モニターなど
いろいろシールをはる事が多くなりまして、
あらためて額の広さには個人差があるなぁと思う次第です

2015年12月1日火曜日

師走

ことしもラスト1ヶ月です


手術室の設えもすっかりクリスマス仕様に


患者の皆様がとても緊張して来られるので
すこしでも和んでもらえるようにと
看護師さんもあれやこれや考えていただいてます

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師走・・・医師も走る

秋にずれ込んだ夏休みのお土産の数々

①沖縄 おつまみ?詰め合わせ
残念ながら、お茶といっしょにいただきました


②東京 サンドの木
いつの間にか東京の定番になりました
年に数回はいただいております


③富山 御菓蔵 畑からの恵み
富山のおかきです
自然がいっぱい??


④長崎 五島列島 おぢか物語
島は人を魅了する
近くの無人島でサバイバルしてきたそうです




2015年11月25日水曜日

11月の勉強会その3

11月の勉強会その3は
「術後肺合併症と術中呼吸管理」でした


10月の学会講演の内容から、
実際に論文を紐解いて参加できなかった人たちに紹介するという形でおこないました


周術期には必ずといってよいほど人工呼吸を行いますが
圧外傷、サイトカインによる炎症反応などにより
しばしば術中肺障害がおこることがあります


論文のデータをもとに、
術中の一回換気量、PEEP、リクルートメント
の有用性について紹介していただきました


結論は、プラトー(気道内圧)はできるだけ低く、
5cmH2OのPEEPを負荷するといった流れで





PPCの発生率が下がるということでした




2015年11月18日水曜日

11月の勉強会その2:ロボット手術の麻酔

11月は特にイベントのない月です
紅葉のシーズンですので京都市は混雑して困っていたり
個人的には七五三のお詣りにいったり・・・ですが
病院はいたって平常運転しております



今月の勉強会その2は
Miller Chap.87 Anesthesia for Robotically Conducted Surgery
「ロボット手術の麻酔」です


ロボットをインターネットで検索すると、
二足歩行のいかにもなロボットから
工業用のオートメーション化されたロボットがでてきますが、

病院で使用するロボットとは、
主に医師の手先を代用するといった用途です




このロボットアーム、執刀医の動かす通りに動くだけでなく
スケールの変換を行うので、
指が5mm動くと先端が1mm動くといったように
非常に繊細な動作が可能というメリットがあります


麻酔科的な視点では、

・オープン手術に比べて視野が狭いので、エコーetcで補助しないといけない
・トレーニングに時間がかかるため初期はオープン手技に比べて時間がかかる
・特殊な体位をとるため、浮腫や循環動態に気をつけないといけない

といった点はありますが、前立腺の手術では十分なエビデンスもありますし、これからますます進歩していく領域になると思います


2015年11月10日火曜日

スガマデクスのアナフィラキシー

11月の勉強会その1

今回も症例検討はM&Mファイルからです
”搬送時の急変について”


症例の呈示はなんてことのない腎細胞癌ですが、
術後の搬送中に血圧低下etc急変をきたしたという症例です


術後に何が起こっていたか?
というディスカッションのあとに出てきた答えは・・・・


抜管時の、スガマデクス(ブリディオン)投与による
アナフィラキシーショックという症例でした


手術の麻酔ではロクロニウムという筋弛緩薬を使用しており
スガマデクスはロクロニウムに結合して、筋弛緩状態から回復する薬剤です

しかし、食品や化粧品に類似の物質が存在するため
アレルギー反応を起こしやすい薬剤でもあり、注意が必要です
頻度は2.9/10万件ですので、当院でも約10年で1件くらいは遭遇する可能性があります


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今月のおみや

ハワイのお土産をいただきました
???の形のマカダミアナッツクッキー
何のモチーフでしょうか



正解は、パイナップル!
う~~ん。残念ながらパイナップル味ではありませんでした・・・



2015年11月4日水曜日

10月の勉強会その3

その3:Miller's. Chap.55
Airway Management in the Adult より
抜管について


今回はChap.55より
抜管についての勉強会をおこないました


麻酔開始時の挿管は緊張の一瞬ですが、
麻酔終了時、抜管(人工呼吸を中止)してよいかどうかも
麻酔科医を大いに悩ませる一瞬です


普通は目が覚めれば人工呼吸を中止して抜管となるのですが
抜管時に血圧を変化させてはいけない症例では
細心の注意が必要ですし


抜管後の気道確保に不安が残る患者さんでは
いつでも人工呼吸が再開できるように準備することも肝要です

そういったお話をChap.55を交えて勉強いたしました

2015年11月2日月曜日

10月の勉強会その1


10月の勉強会

その1:悪性高熱症


麻酔科と切っても切り離せない悪性高熱症
麻酔薬が原因で、筋肉の異常反応が起こり体温が38度以上に上昇する病態です


家族歴に悪性高熱症を伴う患者さんがおられましたので
専攻医の先生に改めて復習&まとめていただきました


現在はダントロレンという薬剤による治療法が確立され
死亡率も随分下がってきておりますが
発症すると数十%の割合で死に至るかもしれない合併症ではあります
とはいえ予測がつかないので、起こったときにきちんと対処するしかありません・・・

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その2:気道確保困難をきたした症例


研修医の先生にも発表に参加してもらおうという企画で
麻酔科M&M症例ファイルから
気道確保困難をきたした症例を担当してもらいました


模擬患者を使った症例報告ではありますが、
SAS(いびき)のある患者での挿管困難症例について
原因、予測因子、対策法などを


別の文献も交えて研修医の先生に発表してもらいました


2015年10月30日金曜日

10月の学会その2:臨床

10月の後半は、臨床麻酔学会が横浜で開催されました。
春の麻酔科学会は、麻酔”科学”として科学的・学術的な演題が多く
秋の臨床麻酔学会は、”臨床”で困った症例etcの発表が多くあります。


先日ブログにも掲載していた当院からの発表ですが
いくつか厳しい質問を受けつつも発表は盛り上がっていたようです。
発表者は緊張しすぎて写真をとっていなかったようで・・・

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学会といえばお土産です


月餅
こちら具がたくさん入っていて美味です 


赤い靴の女の子
横浜と童謡のイメージから作られたクッキーetcだそうです



本人曰く、新横浜のホームでお土産を探していたら
「東京○○」ばっかりで・・・ということでした。
横浜土産って難しい??


こちらはかりんとう等の詰め合わせ

皆様有り難う御座いました。