年度末、人事異動の季節です
京都市立病院の麻酔科部門でもこの春に2名の入れ替わりがあり
本日はデスクの様子も少し寂しい感じです
今月の勉強会
1.小児の麻酔と発達についての研究論文
小児期に全身麻酔を受けるとその後の発育にどう影響するか?
というのは子を持つ親として非常に興味のあるテーマです
海外の文献で、発達の調査をした子供たちに過去全身麻酔を受けたことがあるか?
という逆の手法で検討した論文があり発表していただきました
結果的には短時間の麻酔なら問題がないということでした
2.神経ブロック:頚長筋内注入
手術麻酔ではなくペインクリニックの分野になりますが
頭頸部の交感神経のブロックに用いられている神経ブロックのお話でした
3.力士の麻酔
手術室には体重200kgまで支えられるベッドが設置されています
なかなかそこまでの患者さんに出会うことはありませんが
肥満もひとつのリスクになりますので
少し古いのですが力士の麻酔を題材に論文勉強会をおこないました
4.ブリディオン投与後の再挿管について
全身麻酔の終了時に、ブリディオンという筋弛緩の拮抗薬を投与します
投与直後に、再度手術がなされるときは・・・
なかなか筋弛緩薬が効かない!ということになります
今回は実症例をもとに症例検討をおこないまいた
5.産科出血におけるフィブリノーゲンの投与
帝王切開の手術では希にですが出血が止まらない!という場面があります
胎盤や羊水の物質をきっかけにして、患者さんの体内の凝固バランスが崩れていった場合
輸血しつつも「フィブリノーゲンを」というデータの報告があちこちからあり
それについての論文勉強会をおこないました
6.症例報告抄読会
大動脈弁狭窄患者の大腿骨骨折についての英語論文をみんなで読みました
珍しい症例を経験した場合、基本的に学会で報告することになりますが
なかなか論文にして対策やピットフォールを共有するところまでは至りません
他施設で書かれている英文を参考に・・・という意味合いも込めて
7.ダブルルーメンチューブによる気管損傷
こちらも論文からの症例検討です
片肺換気を行う特殊な人工呼吸チューブですが
一般的な挿管チューブよりも奥の方まで挿入するため
気管を損傷したという報告が散見されるようです
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